当社はネジ、ワッシャー(平座金)類などを扱う専門商社で、加工メーカーから仕入れた部品を自動車部品メーカーなどに納入しています。江南営業所では納入前に、検査機や目視によって全部品の品質チェックを行った後に出荷しています。
従来、発生した不具合のデータは、表計算ソフト(Excel)を使用してまとめていました。入力作業と資料作成に手間がかかり、月末に一括してその月の不具合データを集計。そして、丸一日かけて表やグラフを入れて資料を作成していました。入力作業、資料作成に時間がかかることに加えて、「個人の力量によって書類の出来に差が生じる」「未経験者が作業を引き継いだとき、慣れるまでに時間がかかる」、なども課題でした。また仕入先に不具合改善のための参考資料を提示するときも、書類づくりに手間取るなど、本来の目的である予防対策が後手に回っていたのが現状でした。
これらの課題を解決するために、過去の情報をDB化して、不具合原因を解析するシステムの必要性を痛感。コムクラフトさんに相談しDBづくりの方法と不具合の再発防止に役立つ新システムの導入に踏み切りました。2004年の夏です。
書式に従って入力していくだけで操作が容易なので、不具合品を発見した時点でデータを入力しています。不具合データは江南営業所だけでなく、本社からのデータもこのシステムに統合し管理。情報を一元化して、全社のDBとして有効活用しています。
表やグラフ化なども多彩で、かつ手軽に表現できるので、読む人が理解しやすい関連資料を、個人のスキルにさほど頼らず即座に作成できること。検索機能を使って、「形状」「キズ」など不具合の症状、品番、発生時期、仕入れ先など条件別に分析できる点も使い勝手がいいですね。入力・資料作成の負担が減った一方で、DBを解析することで、再発防止に役立てることが可能となりました。
仕入先にも不具合傾向を提示し、改善策の参考にしていただく機会も増えるなど、当社が掲げる「“攻め”の品質保証」を支えています。