当社衣浦工場では車体部品を生産しています。当部門では、自動車販売店向けスポイラー製品を最終検査し、梱包の後、方面ごと3カ所の物流センターに分けて出荷しています。検査対象となるのは多品種で少量のオーダー。その検査から梱包まで、同一作業者が担当しています。従来は画像と現物を見比べて、指差し確認で検査を行っていました。作業は単調になりがちで、しばしば抜けが発生することもあり、また熟練度によって作業時間や不具合発生率に差が生じるのが課題でした。
工場移転を機に2006年12月、現在の新システムを導入。従来の方式から改良したのは、タッチパネル方式の採用、出荷先ラベルの自動印刷の主に2点です。画面を指先で実際に触れて確認するタッチパネル方式の活用によって、作業の確実性が高まり、ミスが大幅に減りました。出荷ラベルも、QRコードに登録されている必要枚数しか印刷されないため、ラベルの過不足もなくなり、ムダを省けています。
現在は5名の作業者が交代で勤務しています。以前は、作業者が「指差し確認」を確実に行ったかどうか、管理者が全て把握することは不可能でした。このシステムでは合格項目の画面を必ず指先でタッチしないと、次に作業が進まないため、確認もれはなくなりました。また、検査履歴が残るので、ミスの有無や作業効率を分析し、作業者への助言や改善策を打っていくこともできます。タッチパネル方式なので未経験者も手順を覚えるのが早く、効率的に仕事に取り組めているようです。